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ステレオミニプラグ(TRS-TRS)のカメラ用高音質パッチケーブルを自作しました。

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ATMOS社製のケーブルやZOOM社製のケーブルは2~3千円もするものばかりで、家電量販店で販売されているものはちょうどよい長さがなかったので、ステレオミニプラグ(TRS-TRS)のカメラ用高音質パッチケーブル(VideoMic ケーブル)を自作してみました。

自分で製作したほうがケーブルの性能も把握できて安心できるのでお勧めです。作り方とコツやちょっとした注意点などを交えて順を追って解説してみました。

自作の準備

ケーブルを選定するに当たり、ステレオミニプラグ(TRS 3極)の受け側には出来るだけ負担をかけたくないので、高性能で直径3.5~4mm程度でほぼ音質劣化のない高性能のケーブルを選定しました。

ケーブルを選定するに当たって

電線を流れる信号は小さいほど外からの影響を受けやすく、ノイズも乗りやすくなっていますが、放送業務用やレコーディングスタジオで使われるラック内配線用はマルチケーブルといって何十本もまとめた太いケーブルにしても100M引っ張っても、さらにラック内配線でぎっちり詰め込んでも1本1本がまわりの影響を受けにくく作ってあります。

もう1つの選択肢としてマイクケーブルも考えています。マイクケーブルはラインケーブルが1Vに対して1/1000の0.001Vの信号レベルで電気信号を伝送していて周りの影響を受けにくくなっているためです。

プロ用なのでどちらのケーブルも性能はしっかりしています。今回は過激な引き回しはしないので、強度はなくてもしっかりした性能を持ったケーブルから選定していきますね。

ラック内配線用ケーブルまたはマイクケーブルからの選定

業界の有名どころで細めのケーブルを考えると、カナレならL-2B2AT, L-2B2AL、ベルデンなら1503A, 9452, 9451, 1883A, 8428, 9451、モガミなら2697, 3031, 2901 あたりがメジャーでしょうか。

手持ちでベルデン 1503A と カナレ L-2B2AT を持っているので、今回は柔らかいカナレ L-2B2ATを使用して作成してみました。(手前側がカナレ L-2B2AT)

カナレ L-2B2AT と ベルデン 1503Aカナレ L-2B2AT と ベルデン 1503A

ステレオミニプラグ選定

ステレオミニプラグはケーブルの太さがφ4mm対応とφ6.5mmのものがありますが、ケーブルの太さが3.2mmなので、φ4mm対応のものを使用します。
軽量でプラグの受け側に負担をかけそうもないものを選びました。

※ステレオミニプラグにはφ3.5mmとφ2.5mmのものがありますが、大多数はφ3.5mmの仕様になっています。

使用するケーブルの太さが4mmぐらいなのに6mm対応のものを使用してしまうと、穴が大きすぎて不恰好になってしまうので要注意です。

ラック内配線用ケーブルとステレオミニプラグラック内配線用ケーブルとステレオミニプラグ

ステレオミニプラグの極性

ステレオミニプラグの極性は一番先の部分(ピン)からL-ch、真ん中(リング)がR-ch、一番元の部分が(シールド)アースになっています。

ステレオミニプラグの極性ステレオミニプラグの極性

ピン(チップ)、リング、アースはアンバランスで使用する場合の呼称で、バランスケーブルとして使用する場合はそれぞれホット、コールド、スレーブと呼称されています。

作成

熱収縮チューブとステレオミニプラグの絶縁チューブ、カバーをケーブルに通しておきます。

熱収縮チューブとステレオミニプラグの絶縁チューブ、カバーをケーブルを剥く前に通しておきます。
線材を剥いてから通すと線材が引っかかって乱れることがあるので、先に通して防ぎます。

熱収縮チューブとステレオミニプラグの絶縁チューブ、カバーをケーブルに通したところ熱収縮チューブとステレオミニプラグの絶縁チューブ、カバーをケーブルに通したところ

ケーブルの被覆をはがして予備半田をしておきます。

予備半田をすることによって、ねじった線材をほどけにくくする効果と、気持ち多めに半田を持っておくことで、そのまま半田付けする場所へ押し付けた状態で半田ごてをあてると仮止めできるのですっごく便利です!

予備半田をする前の状態予備半田をする前の状態

使用する半田ごては熱量が高すぎるとケーブルの被覆が溶けてしまうので60W以上のものは使わないほうが無難です。
線材は熱に弱い部品とは違うので今回は40W程度のものを使用しました。
半田ごての先は表面積を稼ぐ目的と熱量をためておく目的で先が平たいものを使用しました。

使用したはんだごての平たいこて先使用したはんだごての平たいこて先

平たいこて先はD型で、換えこて先として販売されています。また、小手先の直径は、はんだごてのワット数によって違うので、購入時に間違わないようにする必要があります。

はんだごての換えこて先(D型)はんだごての換えこて先(D型)

はんだ付けをします。

半田付けは線材に予備半田が付いているので、線材を半田付けする部分に充てながらはんだごてをあてると仮付け(仮止め)が出来ます。
3本とも仮付け(仮止め)が出来て、配線がくっついて固定されたら1本づつはんだを盛って本格的に固定していきます。

はんだづけを完了したところはんだづけを完了したところ

ヒートガンで熱収縮チューブを収縮させます

熱収縮チューブをプラグ側にずらしてそのままヒートガンを使用して収縮させます。ヒートガンとは産業用のドライヤーで550℃ぐらいの熱風で加工する道具です。もしもヒートガンがない場合はドライヤーを使用しても綺麗に仕上げることが出来ます。

熱収縮チューブを収縮させたところ熱収縮チューブを収縮させたところ


ヒートガンヒートガン

ヒートガンの電源スイッチを切るときは必ずヒーターだけを切ってしばらく冷風を流し、中のヒーターを冷ましてから切らないと中のヒーター線が断線して熱風が出なくなってしまうので要注意です。
中のヒーターを冷まして電源を切る習慣をつけると、ヒーター線の寿命を延ばすことが出来ます。

ピンプラグの端をかしめて、絶縁チューブをピンプラグ側へ戻してカバーをまわしてとめます。

ピンプラグの端はラジオペンチなどでかしめます。

後ろ側の部品を取り付けたところ後ろ側の部品を取り付けたところ

両側を処理して完成です。

カメラ用TRS-TRSパッチケーブルカメラ用TRS-TRSパッチケーブル

はんだごてをかたづける時の注意点

半田ごては使用したらこて先のはんだメッキが痛んで酸化しないよう、少量の半田を乗せた状態でコンセントを切ると長持ちします。

片付ける前に小手先にはんだを乗せた状態片付ける前に小手先にはんだを乗せた状態

今回使用した道具たち

はんだごて

半田ごては40Wでこてさきは平たいものを使用しました。

40Wのはんだごて40Wのはんだごて


使用したはんだごての平たいこて先使用したはんだごての平たいこて先


はんだごての換えこて先(D型)はんだごての換えこて先(D型)

はんだ

今回は鉛と錫の有鉛半田を使用しました。
太さはあまり細すぎるとはんだを溶かして供給するまでに熱が伝わりすぎるので、φ0.8mmのものを使用しました。

糸はんだ糸はんだ

ヒートガン

ヒートガンとは、550℃ぐらいの熱風を出せる産業用のドライヤーです。用途によって先が細いものや平たいものもあり、半田づけをする用途でも使用されます。
今回は熱収縮チューブに使用するので、広い面積で熱風が出せるものを使用しました。

ヒートガンヒートガン

熱収縮チューブ

熱収縮チューブは熱をかけると収縮して配線にピッタリと密着するチューブです。
配線をつないだときに絶縁をする被覆を作るためによく使用されます。

直径はφ0.5mmのものから太いものまでありますが、今回はφ3.0mmのものを使用しました。
長めに取り付けたのは、プラグの後ろのところのケーブルを保護する意味合いも考慮しました。

熱収縮チューブ熱収縮チューブ

ワイヤーカッター(ケーブルカッター)

ワイヤーカッターは、ケーブルをつぶさずに切れるように工夫された、ケーブル専用のカッターです。
ケーブルの太さによっていろいろなサイズが出ています。

ケーブルカッターケーブルカッター

ワイヤーストリッパー

ワイヤーストリッパーはケーブルの被覆を綺麗に切り取ることが出来ます。
穴のサイズは細いものから太いものまであるので、φ0.2mm ~ φ2.0mmまでのもの買っておくと便利です。

ワイヤーストリッパーワイヤーストリッパー

コツは被覆をちょっと切ったらまわしながらひっぱり外すことで複線の線材が綺麗によじれます。

電気工事用ニッパー

ニッパーは細い線材を切断する道具です。今回は線材の切断なので関係ないですが、刃の外側がへこんでいないものを使用すると平らなところでもバリを極力少ない状態で切断できるようになります。

電気工事用のニッパー電気工事用のニッパー

まとめ

自作してみると、思いのほか簡単で、材料費も500円かからないでステレオミニプラグ(TRS-TRS)のカメラ用高音質パッチケーブルを製作することが出来ました。

興味のある方は是非やってみることをお勧めします!